親権者について

あの子を渡したくない!
親権だけはどうしてもとりたい!

 

夫婦に未成年の子供がいる場合、夫婦のどちらが離婚後の親権者になるかを決めなければ離婚はできません。子どもを離婚後も夫婦の共同親権とすることもできません。

 

そもそも、親権者とは、未成年の子供の養育監護、財産管理、子供を代理した法律行為、を行う権利を有し、義務を負う者のことをいいます。

 

では、親権者はどのように決めることになるのでしょうか。もちろん、夫婦の話し合いで決めることができれば、離婚届に記載するだけで親権者が決まります。問題は話し合いでうまくいかない場合です。その場合は調停・審判や裁判を利用することになるでしょう。

 

調停や裁判における親権者を定める基準

一般的に考慮される要素は

 

環境の継続性

 

虐待や育児放棄などがない限り、現実に子を養育監護しているものが優先されます。監護していない親が親権を取る場合もありますが、非常に稀なケースです。

 

監護に向けた状況

 

収入状況、資産状況、居住環境、家庭環境などが判断材料になります。

 

子の年齢と子の意思の尊重

 

乳幼児から小学校高学年までは母親が親権者になる例が多いです。小学校高学年から中学校までは子供の意思が尊重されやすくなります。高校から成人までは子供の意思が相当程度尊重されます。

 

兄弟姉妹関係の尊重

 

血のつながった兄弟姉妹を分離することは、子の人格形成に深刻な影響を及ぼすため、兄弟姉妹の関係を尊重して兄弟姉妹が離れ離れにならないよう一定の配慮がなされることが多いです。

 

面接交渉

 

一方の親が相手方の面接交渉に積極的でない場合は、マイナスに評価されることがあります。子供の成長にとっては父親も母親も大事ですから、子供が片親にしか会えないということにならないよう配慮しているのでしょう。

 

親族の協力

 

本人だけでの十分な養育が難しい場合であったとしても、親族の協力が得られる場合であれば、親権が認められることになります。

 

子供に対する愛情と、養育の意思

 

愛情と意思があることは大前提です。親権を争う場合には、双方に愛情も意思も強いので、これらが決定的な差になることはあまりありません。

 

などがあります。

 

親権問題は具体的な状況によって結果が異なります。また当事者同士では、感情的になってしまい話が進まないこともあります。

 

お子さんの親権者になりたいと考えていらっしゃる方は、離婚をする前に、まずは弁護士にご相談ください。上記のような考慮要素を検討しながら、あなたが親権者になれるよう一緒に考えていければと思います。

 

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